4月から部活も週休2日制度になるそうです。
スポーツ庁が3月19日に発表したガイドラインはこちら⇒
【運動部活動の在り方に関する総合的なガイドライン】内容は以下のことが書かれています。
1 適切な運営のための体制整備
2 合理的でかつ効率的・効果的な活動の推進のための取組
3 適切な休養日等の設定
4 生徒のニーズを踏まえたスポーツ環境の整備
5 学校単位で参加する大会等の見直し
議論の中心になっているのが
適切な休養日の設定の中に盛り込まれている「週当たり2日以上の休養日を設ける」という内容。
練習時間の制限も設けられ、以下がその抜粋内容です。
1日の活動時間は、長くとも平日では2時間程度
学校の休業日(学期中の週末を含む)は3時間程度とし
できるだけ短時間に、合理的でかつ効率的・効果的な活動を行う。私が部活をしていた頃に比べれば、かなりの練習量の削減になりますね。
ちなみに私の部活は、休みは基本的に無し。
平日は3時間、休日は4~5時間、多いときは丸1日くらいもありました。
このような指導を学生時代に受けてきた
現在の情熱ある部活指導者は「何を言っているの?」という先生も多いようです。
どこかの記者は、練習の時間を削るなら、授業を削れと書いていましたが、、、
個人的には、時代の流れと科学的にもわかってきたこともあるため
今回の制度は、賛成です。
そもそも学校は、教育機関あってスポーツ競技者を育成する機関ではありません。
本来ならサッカーのようなクラブチームを設立して育成するべきでしょう。
部活動の域から多くのトップアスリートも存在しますが
少数派の情熱をもった指導者のお陰であり、全ての先生にも求めることは出来ませんね。
自分に置き換えてみればわかることですが
自分の仕事以外に家庭や自分の時間を割いてまで、365日ボランティアができますか?
私は出来ませんね~
今思えば、中学時代は毎日、先生が付き合って練習を見てくれましたが
感謝するしかないです(高校時代は、部員が中心でしたが・・・)
このように希少な存在が、学生スポーツを支えてくれていただけです。
日本人は長く練習すれば良いという根拠のない文化もあり
「猛練習=強くなる」というイメージが根強くありそうです。
しかし、海外に目を向けてみれば
聞いた範囲でしかありませんが、世界のトップであっても
日本人ほどの練習量はみられないのではないでしょうか?
今回のガイドラインにも効率的な練習、科学的トレーニングを推進する内容が含まれており
以下が抜粋した文章です。
運動部顧問は、スポーツ医・科学の見地からは、トレーニング効果を得るために休
養を適切に取ることが必要であること、また、過度の練習がスポーツ障害・外傷のリ
スクを高め、必ずしも体力・運動能力の向上につながらないこと等を正しく理解する
とともに、生徒の体力の向上や、生涯を通じてスポーツに親しむ基礎を培うことがで
きるよう、生徒とコミュニケーションを十分に図り、生徒がバーンアウトすることな
く、技能や記録の向上等それぞれの目標を達成できるよう、競技種目の特性等を踏ま
えた科学的トレーニングの積極的な導入等により、休養を適切に取りつつ、短時間で
効果が得られる指導を行う。
また、専門的知見を有する保健体育担当の教師や養護教諭等と連携・協力し、発達
の個人差や女子の成長期における体と心の状態等に関する正しい知識を得た上で指導
を行う。
スポーツ・トレーニングも研究され、昔にくらべ科学的にわかってきたことも多いです。
スポーツ科学も膨大な知識が必要で
学校教育が専門の先生にスポーツ科学まで勉強しろというのは不可能です。
プロチームでも
メディカルドクター(医師)その下に理学療法士、鍼灸師など選手のケアに携わるスタッフ
トレーニングコーチ(S&Cコーチ)、栄養士、メンタルトレーナーなど
スポーツ科学のなかにも様々な専門家がチームをくみ選手のコンディショニングを行います。
この内容を部活顧問がカバーできるワケないですよね。
保健体育の教師と連携とも書いてありますが、それでも不可能なレベルな知識が必要です。
最近では、一部の強豪校はスポーツ科学を取り入れて
病院や専属トレーナーなどと連携をしていますが
地域が連携していく必要性もありますね。
ただ、スポーツ科学とは、ほど遠いことしかできない医療機関、トレーナーの方が多いですが、、、
うちも仕事柄スポーツをされている方を多くみさせていただいてますが
ほとんど、身体を壊していますね。
これも無駄な長時間の練習、メディカル知識のない指導の賜物(苦笑)
よいことは、根性と忍耐がつく
それて「あのときは辛かったな~」という思い出話が作れるくらいですかね。
スポーツ育成とはほど遠いです。。。
ちなみにスポーツのケガの予防、パフォーマンスアップのために睡眠時間は
8時間、理想は9時間とされています。
これは研究でだされた数値です。
これを踏まえれば、スポーツ庁が提案した練習時間は妥当かと考えられます。
この制度が守られるかは疑問ですが
日本のスポーツ文化が変わるチャンスでもあります。
今より世界で戦えるアスリートを育てて欲しいですね。
また、健やかなスポーツ文化が日本に根付くことを願います。